読売新聞出紹介されていた、広島県の福山市民病院でのせん妄の対応です。
せん妄は認知機能が下がった状態で、一時的な興奮や幻視、無気力などの症状を伴う。高齢者に生じやすく、体調の悪さや睡眠薬、入院などの環境の変化が引き金になる。
多くは夜に悪化する。
認知症の入院患者の15%がせん妄を起こすという研究も有る。
原因になる体の問題を軽くできれば改善するが、やっかいなのはせん妄と認知症、術後のうつ病との区別がつきにくく、しばしば合併する。
誤った治療薬でせん妄が悪化したり、意思確認が難しいと適切ながん治療が控えられたりすることも有る。
一度せん妄を起こすと、入院が長期化し、再入院するケースも増える。
食事が不規則になり、回復が遅れる。
転倒事故を起こしてリハビリに時間がかかるなどの悪循環に陥ってしまう。
糖尿病があるとせん妄予防に使う一般的な抗うつ薬セロクエルは血糖値を上げる副作用があり使えない。
過去、せん妄の一因であった睡眠薬の服用も避けたい。
一方で不眠に悩む男性の睡眠の質を上げる必要があり、睡眠導入剤効果のある抗うつ剤レスリンが処方された。
ここまで予防しても大腸がん手術後にせん妄が起きたのは体内の炎症がきっかけになったといわれる。
年を重ねるとせん妄のリスクはさらに高まる。
それでも患者は「病院全体で対応してもらっている。自宅で過ごすことに不安はありません」と言い切った。
表情は明るく、がんとも前向きに向き合えている。
せん妄を知ることで認知機能障害への対応力は確実に高まる。
がん患者であっても今の時代、治る癌も多い。
治ると家に帰る。
以前テレビでもやっていましたが、幻視と本人と家族が上手に付き合う方法というのがありました。
第二の認知症レビー型小体と幻視を消すコツと気付くポイント
本人がせん妄になってしまったら、家族も介助する必要がある。
一生入院することもできないので在宅になる。せん妄、幻視を理解し生活することになる。
家族も自分ひとりで悩むのではなく、地域包括支援センターで相談しましょう。
介護支援や、デイサービスを利用するなど、軽減する制度もあります。
幻覚のほかの記事:パーキンソン病幻覚の原因は血液中のたんぱく質